そもそも成長とは何ですか?

とてもいい質問ですね。国語辞典なんかで『成長』という言葉を調べてみると「生き物が育つこと」「成熟すること」「子供が大人になること」といった意味が載っています。でもあなたがこうやって質問をするということは、きっとそんな国語辞典に載っている単純な言葉の意味を知りたいのではなく、もっと本質的な、たとえば『自分にとって成長することの意味とは何か?』ということを探しているからではないでしょうか。

そうだとするなら、そのような『自分なりの成長の意味』というものは簡単に見つかるものではありません。自分の人生の中でいろいろな経験を積み重ね、感性を磨き、自分がどうありたいかを考え続ける中で、得られる答えだからです。そして、そのような答えは人によって千差万別であり、あらかじめ決められた答えはありません。もちろん成長哲学においても「成長とは○○です」といった模範回答のようなものも用意していません。

大切なのは答えを知ることではなく、自分なりの答えをつくり出せる人になること。そのためには質問をやめないこと、自分自身に対して「自分にとって『成長すること』の意味は何なのか?」を問い続けることです。

ちなみに、私にとっての「成長することの意味」は「自分の人生を意義あるものにするため」です。

成長すると、たとえばこれまで見えなかったものが見えるようになります。気づけなかったものに気づけるようになり、守れなかったものが守れるようになり、許せなかったものを許せるようになり、愛せなかったものが愛せるようになります。返せていない恩を・・・、伝えられなかった気持ちを・・・、支えられなかった人を・・・、大切にしたかったものを・・・。きっと他にももっとたくさんのことが出来るようになるはずです。

そのような人生を歩み、自分の人生最後のときに「価値のある人生だったな。本当にありがたい人生だったな」と思える人生を過ごしたいのです。
2015年01月14日